【予定どおり開催いたします。ただし、入場制限により満席のため、当日券はありません。】(5/31 掲載)
シューベルト「冬の旅」〜歌と弦楽四重奏による〜
2021年6月4日(金)19:00開演(18:15開場)
※18:30〜 プレトーク有り
東京オペラシティ リサイタルホール (京王/初台駅)
歌 大島 博
弦楽 古典四重奏団
編曲 田崎瑞博
全席自由 前売り ¥4,000/当日 ¥4,500/学生 ¥2,500
<歌と弦楽四重奏による《冬の旅》に寄せて>
一般には、歌曲は歌とピアノで演奏するもの、と思われているかもしれません。実際、今聞かれる演奏はその形で行われています。しかし、シューベルトの時代は少し違っていました。まず、当時のピアノは、現在のコンサートグランドと異なり、国によって、制作者によって、楽器によって、タッチも音色も音量もそれぞれ異なり、同じピアノといっても楽器ごとの個性がはっきりしていました。また、伴奏楽器はピアノと限ったわけではなく、しばしばギターやその他の弦楽器も用いられていたのです。
一方、シューベルトの室内楽作品には、《死と乙女》や《ます》など、歌曲の旋律を取り込んだ名曲があり、彼の中で声楽と器楽の間に作曲上の垣根は無かったように思われます。
弦楽四重奏とともに《冬の旅》を演奏することは長年の念願でした。各々が旋律楽器でありながら、それが一つになって豊かな響きを生み出す有機体。その響きに歌が加わることで、この曲の新しい可能性が広がるのではないかと考えてきました。今回、田崎瑞博さんの編曲を得て、古典四重奏団との共演が実現することになり、私自身どのような演奏になるか、理科の実験を前にした子供の時のように興味津々です。
その化学反応の現場に、ご 一緒に立ち会って頂ければ嬉しく存じます。
大島 博
大島博 (テノール)
熊本県生まれ。中央大学法学部卒業後、東京藝術大学音楽学部声楽科に入学。渡辺高之助、高丈二、原田茂生、中山悌一の各氏に師事。
86年、同大学院在学中にミュンヘン音大に留学、エルンスト・ヘフリガーに学ぶ。
90-91年 D. フィッシャー=ディースカウに師事。 95年東京藝術大学大学院博士課程を修了。
宗教曲の分野で、初期バロックから現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、とりわけバッハの演奏者として定評がある。
また、ドイツ・リート及び日本歌曲の演奏にも積極的に取り組んでおり、
96 年からは<ドイツ・リートのたのしみ>と 題した、ドイツ歌曲を知るためのレクチャーを継続中。
さらに合唱指揮者、発声指導者としても幅広く活動している。
近年は、楽譜の校訂・編集にも携わっており、近刊にシューベルト《冬の旅》 全音楽譜出版社 がある。
国立音楽大学、立教大学大学院キリスト教学研究科非常勤講師。
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シューベルト「冬の旅」〜歌と弦楽四重奏による〜
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